第8章 問 3. 第3石油類、第4石油類、動植物油類、第4類全般

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問.3 動植物油類の中で乾性油は自然発火することがあるが、次のうち最も自然発火を起こしやすい状態のものはどれか。 すぐに解答確認

  1. 金属容器に入ったものが、長期間、倉庫に貯蔵されている。
  2. ぼろ布等にしみ込んだものが、長期間、通風の悪い所に積んであった。下記の解説を確認しよう!
  3. ガラス容器に入れたものが、長期間、直射日光にさらされていた。
  4. 水の混入したものが、屋外に貯蔵されていた。
  5. 種々の動植物油が、同一場所に大量に貯蔵されていた。

第3石油類の比重、蒸気比重、引火点など大切な数値は繰り返し本試験で出題されている重要なものです。数値は必ず覚えて合格を目指しましょう!

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危険物乙4の過去問(消火・性質)「第3石油類、第4石油類、動植物油類、第4類全般」問.3の解説

ここ注意 「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(35問中10問)」合格には、60%以上なので10問中6問以上の正解数が必要です。

過去問(消火・性質)「第3石油類、第4石油類、動植物油類、第4類全般」問.3の解説

  1. 誤り:金属容器に入ったものが、長期間、倉庫に貯蔵されていても自然発火しない。
  2. 正解:ぼろ布等に乾性油がしみ込んだものを長期間、通風の悪い所に積んでおくと、空気に触れる面積が大きく酸化されやすいので、発熱し自然発火しやすい。
  3. 誤り:ガラス容器で乾性油が、長時間直射日光にさらされていても自然発火しない。
  4. 誤り:水の混入したものが、屋外に貯蔵されていても、自然発火しない。
  5. 誤り:種々の動植物油が、同一場所に大量に貯蔵されていても、正しい方法で貯蔵してあれば自然発火しない。

「2」が正解

※ 動植物油類の乾性油による自然発火は、空気中で酸化されることが原因である。金属容器やガラス容器に貯蔵してある等の場合と空気の供給がない場合には、自然発火しない。

※ ご参考までに … 比重が1より大きい危険物には、二硫化炭素(1.3)酢酸(1.05)グリセリン(1.3)等がある。しかし、実際の本試験では酢酸等が出題されることはほとんどないので、試験問題で水より重いと出題されれば二硫化炭素のみが「〇(重い)」となり、他はすべて「×(軽い)」になる可能性が高い。

当設問の解説

重油の性質 ここ暗記

  • 引火点 … 約60℃~150℃
  • 発火点 … 約250℃~380℃
  • 液比重 … 0.90~1.00(水よりやや軽い)
  • 水溶性 … なし
  • 褐色又は暗褐色の粘性のある液体
  • 重油は、粘度等の違いによって、A重油、B重油、C重油に区分されている。
  • 重油はガソリン、灯油、軽油と比べると、色が黒く、粘りがあり、引火点が高い

・よく試験にでる!主な第3石油類の性質

品名 液比重 沸点[℃] 引火点[℃] 発火点[℃] 燃焼範囲
[vol%]
水溶性
重油 0.9
~1.0
300以上 60
~150
250
~380
×
クレオソート油 1.0以上 200以上 74 336 ×
グリセリン 1.3 291 199 370

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最近の出題傾向は?

  • 重油の発火点は、100℃より低い。⇒ こう出題されたら、答え(×)・発火点が100℃より低い物品は、二硫化炭素の90℃のみであり、他の第4類の危険物はすべて100℃より高い。

合格率アップのポイント!

  • 重油は水よりも軽い。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
  • 重油の引火点は、60~150℃である。
    発火点は、250~380℃である。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
  • 灯油の引火点は、40℃以上。
    軽油の引火点は、45℃以上。
    酢酸の引火点は、39℃。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
  • 第2石油類は水溶性と非水溶性のものがある。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
  • ガソリンの引火点は、-40℃以下である。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
  • ガソリンの発火点は、約300℃である。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
  • 自然発火しやすいのは、アマニ油、キリ油等の動植物油の乾性油で、それ以外の第4類は、石油製品を含めて自然発火しない。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
  • 燃焼範囲は、おおむね1~8vol%である。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
  • ガソリンは、種々の炭化水素の混合物である。 ⇒ こう出題されたら、答え(〇)
    ガソリンをはじめ石油製品は、すべて種々の炭化水素の混合物である。

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