第9章 問 2. 比熱・熱とその特性、熱の移動・熱伝導率・熱膨張

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問.2 次の記述のうち、誤っているものはどれか。 すぐに解答確認

  1. 物質が加熱されて体積が膨張すると、密度は小さくなる。
  2. 水18リットルの温度を10℃高めるのに必要な熱量は75.42J(≒18cal)である。下記の解説を確認しよう!
  3. 比熱の異なる物質は、同じように加熱しても温度上昇が異なる。
  4. 熱の移動には伝導、ほう射、対流の3つがある。
  5. ある物質の温度を1℃だけ上昇させるのに必要な熱量をその物体の熱容量という。

危険物乙4の過去問(物理・化学)「比熱・熱とその特性、熱の移動・熱伝導率・熱膨張」問.2の解説

ここ注意 「基礎的な物理学及び基礎的な化学(35問中10問)」合格には、60%以上なので10問中6問以上の正解数が必要です。

合格のポイント

  1. 物体の温度を1℃上げるのに必要な熱量をその物体の熱容量といい、質量1gの物体の熱容量を比熱という。
  2. 燃焼熱:物質1molが完全燃焼するときの反応熱
  3. 昇華熱:固体が気体になるときに必要な熱
  4. 融解熱:固体が液体になるときに必要な熱
  5. 比熱:物体の温度を1℃上げるのに必要な熱量をその物体の熱容量といい、質量1gの物体の熱容量を比熱という。

過去問(物理・化学)「比熱・熱とその特性、熱の移動・熱伝導率・熱膨張」問.2の解説

  1. 正解:体積と密度は反比例する。
  2. 誤り:水1gの温度を1℃上昇させるためには1calの熱量が必要である。
  3. 正解:比熱が大きいと、暖めにくく、冷めにくい。
  4. 正解:物質の中に伝わって、あるいは空間をとび出して、又は流れる物体に乗って、熱は移動する。
  5. 正解:比熱は物質1gを、熱容量は物質全体を、それぞれ1℃だけ上昇させるのに必要な熱量である。

「2」が正解

比熱と熱容量

  • 物質1gの温度を、1℃上げるために必要な熱量を「比熱」といいます。
  • 比熱は物質の種類によって異なる。一般に、比熱の大きい物質ほど熱しにくく、冷めにくい。逆に、比熱の小さな物質はすぐ熱くなりますが、冷めるのも早くなります。

温度の単位には、「℃」が日常的に使われていますが、物理では絶対温度を表す「K(ケルビン)」もよく使われます。0℃は、絶対温度で273Kです。

熱の移動について

熱の移動の仕方には、伝導、対流、放射の3種類があります。

1.伝導について

熱が高温部から低温部へと伝わっていくことを「伝導」といいます。

熱は、必ず温度の高いほうから低いほうへと伝わります。その逆はありません。

熱の伝わりやすさは物質によって異なり、一般に非金属より金属、液体より固体のほうが、よく伝わります。また、気体は一般に熱が伝わりにくくなります。

物質ごとの熱の伝わりやすさは、「熱伝導率」という数値で表されます。

2.対流について

液体や気体の内部で、温度差による流れが起こる現象を「対流」といいます。対流は、液体や気体を加熱したとき、温まった部分が膨張して密度が小さくなり、その部分に低温の部分が流れ込んで起こります。

3.放射(輻射)について

熱せられた物体が出す放射熱によって、他の物体に熱が伝わることを「放射」または「輻射」といいます。太陽の熱が地球に伝わるのも、放射の一種です。

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