危険物乙4の過去問(物理・化学)「酸・塩基、酸化と還元、酸化剤・還元剤」問.14
第8章 問 14. 酸・塩基、酸化と還元、酸化剤・還元剤
問.14 Ｑ酸化と還元に関する記述として、次のうち誤っているものはどれか。 すぐに解答確認
- 酸化とは、物質が酸素と化合したり、水素化合物が水素を失う化学変化をいう。
- 酸化剤とは、化塩素酸カリウムのように他の物質と作用して酸化をおこさせる物質をいう。
- 還元とは、酸化物が酸素を失ったり、物質が水素と化合する化学変化をいう。
- 還元剤とは、一酸化炭素のように他の物質と作用して還元をおこさせる物質をいう。
- 中和とは、酸化剤と還元剤との化学変化をいう。下記の解説を確認しよう！
危険物乙4の過去問(物理・化学)「酸・塩基、酸化と還元、酸化剤・還元剤」問.14の解説
ここ注意 「基礎的な物理学及び基礎的な化学(35問中10問)」合格には、60％以上なので10問中6問以上の正解数が必要です。
合格のポイント
- 水に溶かすと水素イオンを出すものを酸、水酸化物イオンを出すものを塩基といいます。
- 酸と塩基を混ぜると、中和反応により水と塩（えん）ができます。
- pH0～7未満を酸性、pH7を中性、pH7超～14をアルカリ性といいます。
- 物質が酸素と化合すること（または、水素を失うこと）を酸化といいます。
- 物質が酸素を失うこと（または、水素と化合すること）を還元といいます。
- 酸化と還元は同時に起こります。
過去問(物理・化学)「酸・塩基、酸化と還元、酸化剤・還元剤」問.14の解説
- 正解：酸素と化合又は水素を失う反応 … 酸化
- 正解：相手の物質を酸化する物質 … 酸化剤
- 正解：酸素を失う又は水素と化合する反応 … 還元
- 正解：相手の物質を還元する物質 … 還元剤
- 誤り：酸化と還元は必ず同時に起こり、中和とは異なる。
Ａ「5」が正解
当設問の解説
- 中和とは酸と塩基（アルカリ）により塩と水ができる化学反応をいう。
- 酸化と還元とは必ず同時に起こる。
Ａ物質が酸化されると、それと同時にＢ物質は必ず還元されている。（酸化と還元の同時性）
危険物乙4「酸・塩基、酸化と還元、酸化剤・還元剤」の勉強方法はこちら
合格率アップのポイント！
- 酸の性質：青色リトマス紙を赤変させる。 ⇒ こう出題されたら、正解
- 酸化とは：物質が酸素と化合すること。 ⇒ こう出題されたら、正解
- 酸化とは：水素化合物が水素を失うこと。 ⇒ こう出題されたら、正解
- 酸化反応：燃える・錆びるは、すべて酸化反応である。 ⇒ こう出題されたら、正解
- 還元：酸化物が酸素を失うこと。 ⇒ こう出題されたら、正解
- 還元：物質が水素と化合すること。 ⇒ こう出題されたら、正解
- 還元反応：二酸化炭素 ⇒ 一酸化炭素。 ⇒ こう出題されたら、正解
- 酸化と還元の同時性：酸素と還元は必ず同時に起こる。 ⇒ こう出題されたら、正解
酸化と還元
物質が酸素と化合することを「酸化」といいます。例えば鉄が錆びるのは、鉄の表面が空気中の酸素と化合して、酸化鉄（さび）になるためです。
酸化によってできた物質を「酸化物」といいます。
物質によっては酸化が急激に進行して、そのときに発熱と発光が起こる場合があります。
このことを特に「燃焼」といいます。
酸化の逆で、酸化物が酸素を失うことは「還元」といいます。
二酸化炭素が、熱せられた炭素に触れて一酸化炭素になったり、酸化鉄を炭素と混ぜて鉄に戻したりするのが、還元の例です。
一般に化学反応では、酸化と還元は必ず同時に起こります。
ある物質が酸素を得たなら、酸素を失った物質も必ずあるからです。
酸化剤と還元剤
他の物質を酸化させる物質を「酸化剤」といい、逆に他の物質を還元させる物質を「還元剤」といいます。
1.酸化剤
- 他の物質と反応して、相手を酸化させる。
- 酸素を含んだ物質で、相手の物質に酸素を与え、自分自身は還元される。
- 酸素、塩素酸カリウム、過酸化水素など。
2.還元剤
- 他の物質と反応して、相手を還元させる。
- 相手の物質から酸素を奪い、自分自身は酸化される。
- 水素、一酸化炭素、ナトリウムなど。