第3章 問 10. 消火の基礎知識

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問.10 不活性ガス消火設備を使用する際に人を避難させる理由として、次のうち最も妥当なものはどれか。 すぐに解答確認

  1. 物質と反応して、有毒ガスが発生する。
  2. バックドラフト現象が発生する。
  3. 危険物内に入った二酸化炭素が突沸を起こす。
  4. 酸欠状態になる。下記の解説を確認しよう!
  5. 二酸化炭素が気化し、ドライアイスになり凍傷を引き起こす。

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危険物乙4の過去問(物理・化学)「消火の基礎知識」問.10の解説

ここ注意 「基礎的な物理学及び基礎的な化学(35問中10問)」合格には、60%以上なので10問中6問以上の正解数が必要です。

過去問(物理・化学)「消火の基礎知識」問.10の解説

  1. 誤り:一般的な火災で消火に使用される限りまず考えられない。たとえあったとしても、特異な事例で一般的ではない。
  2. 誤り:バックドラフト現象は、酸素不足でくすぶっていた火が、扉等の開放により酸素が供給され、可燃性ガスが爆発的に燃え上がることをいう。
  3. 誤り:突沸は、液体が沸騰した状態で起こる。消火用の二酸化炭素は気化しており、液体ではなく気体(ガス)である。
  4. 正解:二酸化炭素ガスの消火効果は、窒息によるものである。これは、空気の濃度を下げて消火するものである。
  5. 誤り:液化二酸化炭素をボンベに詰めたもので、使用に際しては、それを気化させて体積を増やし、効率的に消火しようとするものである。気化する際、気化熱を奪い配管に霜がつくが、これはドライアイスではない。たまたまこれに触って凍傷ということも考えられるが、配管は高所を通してあり、その危険性は小さく、一般的ではない。

「4」が正解

当設問の解説

・一般にガス系統の消火設備(特に二酸化炭素)は、酸素濃度を下げて消火する方法(窒息消火)で、したがって、空気中の酸素濃度(通常は21%)が減少するため、我々が必要とする濃度以下(酸欠状態)となる危険がある。ここ重要

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消火の三要素

燃焼の三要素には、1.可燃物、2.酸素供給体、3.点火源があり、この3つが揃ってはじめて燃焼がはじまります。3つの要素のどれかを取り除くのが、消火の基本となります。

1. 可燃物を取り除く除去効果

2. 酸素供給体を取り除く窒息効果

3. 点火源を取り除く冷却効果

これを「消火の3要素」といいます。なお、この3つに「負触媒効果」を入れて、消火の4要素ということもあります。ここ重要

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