自然発火、ここが勉強のポイント!
自然発火とは?
- 自然発火の定義 ⇒「自然発火とは、他から火源を与えないでも、物質が空気中で常温(20℃)において自然に発熱し、その熱が長時間蓄積されて、ついには発火点に達し、燃焼を起こす。原因として酸化熱、分解熱、吸着熱、重合熱、発酵熱などが考えられる。一般に動植物油類のような不飽和成分を多く含む危険物は自然発火しやすい。動植物油類の乾性油(ヨウ素価130以上)であるアマニ油やキリ油の自然発火がこれである。」
- ヨウ素価とは、油脂100gに吸収するヨウ素のg数で表す。ヨウ素価の大きい油は、乾性油といわれ自然発火しやすい。
- 自然発火を起こす要因とは?
- 酸化熱による発熱 ⇒ 乾性油(アマニ油、キリ油)、石炭、ゴム粉末、油を含んだウエス、天ぷらのあげかす、その他
- 分解熱による発熱 ⇒ セルロイド、ニトロセルロース等
- 吸着熱による発熱 ⇒ 活性炭、木炭粉末等
- ヨウ素価
- 乾性油(ヨウ素価130以上)は自然発火しやすい。
- 動植物油のアマニ油、キリ油のみが自然発火すると覚えましょう。
- 半乾性油(ヨウ素価100~130)は、自然発火しない。不乾性油(ヨウ素価100以下)は、自然発火しない。また、石油製品のガソリンや灯油、軽油は、自然発火しない。
よく試験にでる!粉じん爆発について勉強しよう!
粉じん爆発とは?
よく試験にでる!粉じん爆発
1.有機化合物等の粉じん爆発 ここ重要
- 1. 有機化合物や可燃性物質が粉体となって空気中に浮遊しているとき、これに着火すれば粉じん爆発を起こす。
- 2. 有機化合物の粉じん爆発では、不完全燃焼を起こしやすく生成ガス中に一酸化炭素が多量に含まれることがあるので中毒を起こしやすい。
- 3. 粉じん爆発にも可燃性蒸気と同じく燃焼範囲がある。
- 4. 粉じんへの最小着火エネルギーは、ガスに比べて大きい(ガスよりも着火しにくいという意味)
よく試験にでる!主な第4類危険物の物性値
「引火点、発火点」ともに低いものほど危険性は大きく、「燃焼範囲」は広いものほど危険性は大きい。
- | 引火点(℃) | 発火点(℃) | 沸点(℃) | 燃焼範囲(vol%) | 液比重 |
---|---|---|---|---|---|
二硫化炭素 | -30 | 90 | 46 | 1.0~50 | 1.26 |
ジエチルエーテル | -45 | 160 | 35 | 1.9~36 | 0.7 |
アセトアルデヒド | -39 | 175 | 20 | 4.0~60 | 0.8 |
酸化プロピレン | -37 | 449 | 35 | 2.8~37 | 0.83 |
ガソリン | -40 | 300 | 40~220 | 1.4~7.6 | 0.7~0.8 |
ベンゼン | -11 | 498 | 80 | 1.2~8.0 | 0.88 |
トルエン | 4 | 480 | 111 | 1.1~7.1 | 0.87 |
アセトン | -20 | 465 | 57 | 2.2~13.0 | 0.79 |
メチルアルコール | 11 | 385 | 65 | 6.0~36 | 0.79 |
エチルアルコール | 13 | 363 | 78 | 3.3~19 | 0.79 |
灯油 | 40 | 220 | 145~270 | 1.1~6.0 | 0.8 |
軽油 | 45 | 220 | 170~370 | 1.0~6.0 | 0.85 |
重油 | 60~150 | 250~380 | 300 | - | 0.9~1.0 |
よく試験にでる!危険物の種類と代表的な物品
「法別表第1」は暗記しよう!
種類 | 性質 | 代表的な 物品 |
---|---|---|
第1類 | 酸化性固体 (固体) 不燃性 |
硝酸塩類 塩素酸塩類 過マンガン酸塩類 など |
第2類 | 可燃性固体 (固体) 可燃性 |
鉄粉 マグネシウム 金属粉 硫化りん 赤りん 硫黄 など |
第3類 | 自然発火性物質及び 禁水性物質 (液体または固体) 可燃性(一部不燃性) |
カリウム ナトリウム アルキルリチウム 黄りん など |
第4類 | 引火性液体 (液体) 可燃性 |
特殊引火物 第1~4石油類 アルコール類 など |
第5類 | 自己反応性物質 (液体または固体) 可燃性 |
有機過酸化物 硝酸エステル類 ニトロ化合物 など |
第6類 | 酸化性液体 (液体) 不燃性 |
過酸化水素 過塩素酸 硝酸 など |
種類 | 性質の概要 |
---|---|
第1類 | 物質そのもの自体は不燃性だが、他の物質を強く酸化させる性質を有する固体である。可燃物と混合したとき、衝撃、熱、摩擦を加えることによって分解し、極めて激しい燃焼を起こさせる。 |
第2類 | 火炎によって着火しやすい固体。また比較的低温(40℃未満)で引火しやすい固体であり、引火しやすく、かつ、燃焼が速く消火することが困難である。 |
第3類 | 空気にさらされることにより自然発火するおそれがある。または水と接触して発火し若しくは可燃性ガスを発生する。 |
第4類 | 液体で引火性があり、蒸気を発生させ引火や爆発のおそれがある。 |
第5類 | 固体又は液体である。比較的低温度で加熱分解等の自己反応を起こし、爆発や多量の熱を発生させる。又は爆発的に反応が進行する。 |
第6類 | 物質そのもの自体は不燃性の液体であるが、他の物質を強く酸化させる性質をもつ。他の可燃物と混在すると燃焼を促進させる性質を有する。 |
※ 第5類の危険物は、空気などから酸素の供給を受けなくても燃焼するのが大きな特徴である。