危険物乙4「物理変化・化学変化」の勉強方法

危険物乙4「物理変化・化学変化」の勉強方法

基礎的な物理及び基礎的な化学の「物理変化・化学変化

過去の出題率は100%」と物理・化学の中でも特に高い出題傾向になっています。

物理変化・化学変化に関して「覚えるべき内容を把握」しよう!

危険物乙4「物理変化・化学変化」の勉強方法と覚えるべき内容は?

ここ重要 物理変化・化学変化で覚えるべき内容は、「物理変化・化学変化とは?」等

物理変化・化学変化とは?

物理変化・化学変化とは?

  1. 物質の温度によって固体や液体、気体に変化するように、物質が別の物質に変わるのではなく、状態や形状が変化することを「物理変化」といいます。
  2. 灯油を燃やすと二酸化炭素が発生するといったように、ある物質が、性質の異なる別の物質に変化することを「化学変化」といいます。
  3. 化合とは? ⇒ 2つまたは2つ以上の元素が化学的に結合して別な物質が生じること。例えば、炭素と酸素が化合して二酸化炭素になる現象。化合によって生じる物質を化合物という。

よく試験にでる!物理変化・化学変化について勉強しよう!

よく試験にでる!物理変化・化学変化

1.物理変化 ここ重要

  • ※ 形や大きさが変化するだけで、本質は変化しない(元に戻りやすい変化)
    • 1. 物質の三態の変化 ⇒ 氷が融けて水になる。ドライアイスが昇華する。
    • 2. 原油を蒸留してガソリンや灯油、軽油を造る。
    • 3. ガソリンが流動して静電気が発生した。
    • 4. ニクロム線に電気を通じると赤熱する。
    • 5. 弾性限界までバネが伸びきった。

2.化学変化 ここ重要

  • ※ 性質の異なる全く別な物質になること(元に戻りにくい変化)
    • 1. 木炭が燃焼して二酸化炭素ができた(化合、酸化、燃焼)
    • 2. ガソリンやアルコール等が燃焼して、二酸化炭素と水蒸気(水)が発生した(化合、酸化、燃焼)
    • 3. 鉄が空気中で錆びて、ぼろぼろになる(化合、酸化)
    • 4. 酸化第二銅を水素気流中で熱すると、金属銅が得られる(還元)
    • 5. 乾性油が空気中で徐々に硬化した(化合、酸化)
    • 6. 塩酸と亜鉛を接触させたら水素が発生した(化合)

よく試験にでる!単体・化合物・混合物・同素体について勉強しよう!

よく試験にでる!単体・化合物・混合物・同素体とは?

1.単体 ⇒ 1種類の元素からできている物質 ここ暗記

  • 1. 酸素(O2)、水素(H2)、炭素(C)、硫黄(S)、窒素(N2)ナトリウム(Na)等

2.化合物 ⇒ 2種類以上の元素からできている物質 ここ暗記

  • 1. 水(H2O)二酸化炭素(CO2、塩化ナトリウム=食塩(NaCl)、エタノール(C25OH)、硝酸(HNO3)等

3.混合物 ⇒ 2種類以上の物質が単に混じり合ったもの ここ暗記

  • 1. O2 + N2空気(酸素+窒素)
  • 2. NaCl + H2O ⇒ 食塩水(食塩+水)や海水
  • 3. その他の混合物:ガソリン、灯油、軽油、重油等の石油製品

4.同素体 ここ暗記

  • 1. 同じ元素からできていて、性質の異なる単体を同素体という。
元素 炭素 酸素 りん 硫黄
同素体 ダイヤモンド
黒鉛
カーボンナノチューブ
酸素
オゾン
黄りん
赤りん
単斜硫黄
斜方硫黄
ゴム状硫黄
  • 2. 同素体でないもの(最近の出題傾向より)
    • 水素と重水素 ⇒ ×(同位体である)
    • メタキシレンとパラキシレン ⇒ ×(異性体である)
    • 鉄の赤さびと黒さび ⇒ ×(いずれも鉄の化合物である)
  1. 最近の出題傾向
    1. 混合物:空気、食塩水、海水、ガソリン及び灯油等の石油製品 ⇒ こう出題されたら、正解
    2. 同素体:酸素とオゾン、黄りんと赤りん、黒鉛とダイヤモンド、単斜硫黄と斜方硫黄 ⇒ こう出題されたら、正解

よく試験にでる!化学反応・熱化学について勉強しよう!

よく試験にでる!化学反応・熱化学とは?

1.反応熱

  • 1. 発熱反応(+の反応熱) ⇒ 熱の発生を伴う反応
  • 2. 吸熱反応(-の反応熱) ⇒ 熱の吸収を伴う反応

2.炭素の燃焼 ここ重要

  • 1. 完全燃焼 ⇒ 炭素が燃焼して直接二酸化炭素になるとき。
  • 2. 不完全燃焼 ⇒ 炭素が一酸化炭素を経て2段階の燃焼をするとき。

炭素が不完全燃焼すると、有毒な一酸化炭素(CO)が生じる。また、すすが多くでる。

3.化学反応式のみかた

  • 1. C + O2 = CO2
  • 化学反応式では、同じ種類の原子の数は矢印を境(反応前と反応後)にして左右両辺で等しくなる。

4.溶解度

  • 1. 固体の溶解度 ⇒ 液温が高くなると、塩や砂糖は溶けやすくなり溶解度は大きくなる。
  • 2. 気体の溶解度 ⇒ 固体とは逆で、ビールやコーラは液温が高くなると溶解度が低下して、溶け込んでいる二酸化炭素が泡となって多量にでる。

5.濃度

  • 1. 溶液と溶質の量の比を溶液の濃度といい、溶液1L中に溶けている溶質を物質量(モル)で表した濃度をモル濃度という。単位はmol/Lで表す。

よく試験にでる!主な第4類危険物の物性値

「引火点、発火点」ともに低いものほど危険性は大きく、「燃焼範囲」は広いものほど危険性は大きい

- 引火点(℃) 発火点(℃) 沸点(℃) 燃焼範囲(vol%) 液比重
二硫化炭素 -30 90 46 1.0~50 1.26
ジエチルエーテル -45 160 35 1.9~36 0.7
アセトアルデヒド -39 175 20 4.0~60 0.8
酸化プロピレン -37 449 35 2.8~37 0.83
ガソリン -40 300 40~220 1.4~7.6 0.7~0.8
ベンゼン -11 498 80 1.2~8.0 0.88
トルエン 4 480 111 1.1~7.1 0.87
アセトン -20 465 57 2.2~13.0 0.79
メチルアルコール 11 385 65 6.0~36 0.79
エチルアルコール 13 363 78 3.3~19 0.79
灯油 40 220 145~270 1.1~6.0 0.8
軽油 45 220 170~370 1.0~6.0 0.85
重油 60~150 250~380 300 - 0.9~1.0

よく試験にでる!危険物の種類と代表的な物品

「法別表第1」は暗記しよう!

種類 性質 代表的な
物品
第1類 酸化性固体
(固体)
不燃性
硝酸塩類
塩素酸塩類
過マンガン酸塩類 など
第2類 可燃性固体
(固体)
可燃性
鉄粉
マグネシウム
金属粉
硫化りん
赤りん
硫黄 など
第3類 自然発火性物質及び
禁水性物質
(液体または固体)
可燃性(一部不燃性)
カリウム
ナトリウム
アルキルリチウム
黄りん など
第4類 引火性液体
(液体)
可燃性
特殊引火物
第1~4石油類
アルコール類 など
第5類 自己反応性物質
(液体または固体)
可燃性
有機過酸化物
硝酸エステル類
ニトロ化合物 など
第6類 酸化性液体
(液体)
不燃性
過酸化水素
過塩素酸
硝酸 など
種類 性質の概要
第1類 物質そのもの自体は不燃性だが、他の物質を強く酸化させる性質を有する固体である。可燃物と混合したとき、衝撃、熱、摩擦を加えることによって分解し、極めて激しい燃焼を起こさせる。
第2類 火炎によって着火しやすい固体。また比較的低温(40℃未満)で引火しやすい固体であり、引火しやすく、かつ、燃焼が速く消火することが困難である。
第3類 空気にさらされることにより自然発火するおそれがある。または水と接触して発火し若しくは可燃性ガスを発生する。
第4類 液体で引火性があり、蒸気を発生させ引火や爆発のおそれがある。
第5類 固体又は液体である。比較的低温度で加熱分解等の自己反応を起こし、爆発や多量の熱を発生させる。又は爆発的に反応が進行する。
第6類 物質そのもの自体は不燃性の液体であるが、他の物質を強く酸化させる性質をもつ。他の可燃物と混在すると燃焼を促進させる性質を有する。

第5類の危険物は、空気などから酸素の供給を受けなくても燃焼するのが大きな特徴である。

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